-
[ 2017-12 -09 09:46 ]
インスタやFB投稿分の加筆訂正(・_・)(._.)
出会い橋の下を那珂川が流れ
われらの恋が流れる
わたしは思い出す
悩みのあとには楽しみが来ると
日も暮れよ、鐘も鳴れ
月日は流れ、わたしは残る
手に手をつなぎ顔と顔を向け合はう
かうしていると
われ等の腕の橋の下を
疲れたまなざしの無窮の時が流れる
日も暮れよ、鐘も鳴れ
月日は流れ、わたしは残る
流れる水のように恋もまた死んでいく
恋もまた死んでゆく
生命ばかりが長く
希望ばかりが大きい
日も暮れよ、鐘も鳴れ
月日は流れ、わたしは残る
日が去り、月がゆき
過ぎた時も
昔の恋も 二度とまた帰って来ない
出会い橋の下を那珂川が流れる
日も暮れよ、鐘も鳴れ
月日は流れ、わたしは残る
詩集「アルコ ール」(1913)収録 堀口大學訳] より
